2018年6月号で創刊12周年を迎えるのは、別府の超人気フリーペーパー「eyan(イーヤン)」。
エッジの効いた企画と、とんがり過ぎた編集長・河口氏による体当たりが名物のフリーペーパーです。おふざけの過ぎる「お悩み相談」を毎回楽しみにしている読者の方も多いでしょう。
今回、eyan創刊号にて特集した「ラーメンワールドカップ」の第二弾を開催するということで、急遽招集された我々べっぷる編集部。
「別府で実際に購入できる袋麺で、どの組み合わせが最強かを競うんですよ」という企画内容を聞いた瞬間、イヤーな予感しかしませんでした。
なんでそんな企画を再びやるの……?そのまま食べればいいんじゃ……という言葉は、辛うじてこらえました。
総勢28種類の袋麺から最強コンビを選び出せ!
ズラリならんだ28種類もの袋麺、壮観です。
仕入れ先は別府市内の「マックスバリュー」「マルショク」「APU(立命館アジア太平洋大学)の生協」。
誰もが不安を抱える中、ラーメンワールドカップ開幕します!!
前回優勝!「サッポロ一番みそラーメン×マルタイ長浜ラーメン」
まずは初代チャンピオンコンビから。ご存知「サッポロ一番みそラーメン」と、九州では有名な「マルタイ長浜ラーメン」です。
筆者が関東に在住のころ、マルタイラーメンといえば「棒ラーメン」のイメージでしたが、九州だと袋めんも様々な種類が売られているんですね。
「12年前は長浜ラーメンのスープは粉末でしたけど、今回は液体になってますね!」と、どうでもいい情報を得意げに語るeyan編集長。
さすがは前回の覇者!とんこつ&みそは難なく絡まりあい、新たな旨さを醸し出しています。
一同共通して「おいしい」の評価。すでに発売されていてもおかしくない完成度です。
★べっぷる評価:100点中 79点
予測不可能な個性派コンビ「明星チャルメラあんかけラーメン×インドミー ソト味ラーメン」
絶対単品で食べたらおいしいだろうなーと思われる「明星チャルメラあんかけラーメン」と、味の予測が不可能な「インドミー ソト味ラーメン」。
インドネシアで絶大な人気を誇る「インドミー」ブランド。ソトとは、野菜や肉から作られるインドネシアのスープの名前です。
馴染みの薄いインドネシアの味。開封すると、ライムのような酸味を含んだ匂いがあたりに漂い、恐怖すら感じる一同。
この強烈な個性をもった麺に、あんかけのとろみが加わるの?不安は募るばかりです。
いざ食す段階になると、器を前に苦悶の表情を浮かべるeyan編集長。
「コワイっす……」とつぶやいて、なかなか箸が伸びません。
が、ひと口頬張ると「思ったよりも悪くない。イケる!味はそんなに変じゃない」と、意外にも高評価が出ましたよ!匂いが強烈だっただけに、もっとヤバイ味を想像していたようです。
確かに、思ったよりは大丈夫!柑橘感が強すぎる気がしないでもないような。
「でもね、店で出したら怒られるレベル」との声に一同納得!
★べっぷる評価:100点中 21点
濃厚同士が奇跡を起こす!?「日清ラ王 担々麺×ハウスうまかっちゃん めんたいとんこつ濃厚仕立て」
「日清ラ王 担々麺×ハウスうまかっちゃん めんたいとんこつ濃厚仕立て」の組み合わせ。
濃厚と濃厚が合わさったら、実は奇跡が起きるんじゃないかな?
スープの様子はイイ感じにおいしそう。めんたいのピンク色が食欲をそそります。
お湯を注いだ感じも、かなりイケてまっせ!!
しかし……期待して食した結果、惨敗!お互いの良い持ち味を打ち消しあい、生臭さを前面に押し出してしまう残念な感じでした。
スープの味もさることながら、麺が驚くほど混ざりあわずに反発。
辛みの効いたスープは悪くないものの、
めんたいこ、いらねぇ……
という感想が多く出ました。
★べっぷる評価:100点中 30点
ギラギラ光るド派手なルックス「マルタイ即席ラーメン これだ×宮崎美味HAJIME 宮崎辛麺」
べっぷる編集長・泥ぬマコが選んだのは、「マルタイラーメン」の「これだ」と、28種類中一番の高値だった「宮崎美味HAJIME 宮崎辛麺」の組み合わせ。
「これだ」というネーミングセンスにシビれ、“一番の高値”という情報にやられ、俗物感丸出しで選びました!
お湯を注ぐ前も後も、かなり期待が持てそうなルックス。ネギに見えるニラの青みが食欲をそそります!!匂いも◎
麺は両者とも見分けがつかないほど似かよっています。
しかし……見た目からの落差が激しいっ!
結構辛くて刺激的ではあるものの、駄菓子っぽさというか安っぽさというか、B級感が半端なし。ザ・インスタント!という味わいでした。
もう少し本格的な味を期待していただけに、残念。
★べっぷる評価:100点中 37点
嫌な予感しかしない「セダップ ソトミーラーメン×明星チャルメラ バリカタ麺豚骨」
べっぷるカメラマン・宮川マロがチョイスしたのは、インドネシアで有名な「セダップ」の「ソトミーラーメン」と何やら硬派な雰囲気漂う「明星チャルメラ バリカタ麺豚骨」。
インドネシアの袋麺に豚骨味は危険すぎるのでは?誰もがその思いを秘めたまま、試合続行です。
「バリカタ麺豚骨」の麺は他のものと全く別物!
いわゆるインスタント麺とバリカタ麺と、鍋の中でまったく相容れない様子。すでに不安しかありません。
そして出ました!インドネシア袋麺に必須(?)の謎のオイル。この封をあけた途端、不穏なスメルがあたり一面に……!!
ほんのり薄緑のルックスが、不気味な静寂を醸し出しています。
またもeyan編集長、うなだれています。なんだかんだ言いながら、口に運ぼうとしません。
「これは……これはチョット……」元プロレスラーも、今回ばかりは弱気な発言が飛び出します。
eyan編集長、ひとくち食べてニヤリ。そしてポツリ。
「失礼な味ですね」
それは一体どういうこと?と、思ったものの食べて納得!
これは混ぜるな危険レベルでした。酸味が強いソトミーラーメンと濃厚な豚骨の戦いが勃発!両者歩み寄ることも混ざり合うこともなく、想像を絶する後味の悪さを生み出しています。
水をガブ飲みしています。その気持ちが、痛いほどわかりました。
お~い、水!と叫びたくなる、そんなお味です。……察してください!
★べっぷる評価:100点中 7点
大人気麺のコラボは優勝候補「日清ラ王 豚骨ストレート×マルちゃん正麺 味噌味」
eyan編集長が、ウケも笑いも狙わず本気で選んだ大本命。一世を風靡した現代袋麺の二大巨頭「ラ王」と「マルちゃん正麺」の競演です!これはマジで、優勝候補一番手!!!
やはり二大巨頭、麺にもこだわりがありそうですね。しかし太麺×細麺と種類がわかれました。大丈夫かな……?
見た目はオーソドックスな感じ。匂いもおいしそうですよ!!
「これはイケそうですね!」と、嬉々として食べ始めたeyan編集長。
無言で食べ続けます。
「太麺と細麺が混ざってるのは、結構いい感じなんですよ。変な味とかはないですね。」
「でも……期待したほどでも、ない、かなぁ?」と歯切れの悪い様子。
なるほど、食べてみると悪くないものの、どこかぼんやりした味でパンチがありません。それぞれは多分オイシイのに、良さを消しちゃってる感じでしょうか。
★べっぷる評価:100点中 69点
まとめ
というワケで、優勝は初代チャンピオン「サッポロ一番みそラーメン×マルタイ長浜ラーメン」。
最下位は「セダップ ソトミーラーメン×明星チャルメラ バリカタ麺豚骨」という結果になりました。
要するに、袋麺は単体で食べるのが正解。失礼なのは味でなく、袋麺を混ぜて食べようとしたeyan編集長!!という、当たり前すぎる結論にたどり着いたのです。
第三回ラーメンワールドカップは絶対に辞退しようと心に決めた、べっぷる編集部一同でした。
おまけ
ラーメンワールドカップ閉幕から数日後、「いやー、あれから袋麺は怖くて食えてないっすね」と愚痴るeyan編集長。もーーーー!自業自得っす!!!
べっぷる編集長。ビーベップ編集長。フリーランスのライター・編集。夫・娘・犬と一緒に別府へ移住してきました。PR記事や取材記事、キャッチコピーや企画・構成・編集も請け負っています。
ブログ→泥ろぐ http://doronumako.com