別府の三大秘湯のひとつといわれる「鶴の湯」をご紹介します。
鶴の湯へのアクセス
鉄輪温泉から九州横断道路を由布院の方に進むと、山側に「鶴見やすらぎ霊園」と書かれた看板が立っています。その脇の道を住宅街の中へと進んで行くと、大きな墓地の中に入ります。
さらに進んで行くと、墓地が終わった場所で道は行き止まりで、車を展開させるためのロータリーになっているのですが、その脇から田んぼのあぜ道のような未舗装の細い道が奥にさらに続いていることに気がつくでしょう。
獣道を進んでいくと、道の脇には小川が流れています。実はこれ、温泉。
前方に見える瓦葺き木造の掘っ立て小屋が、今回ご紹介する「鶴の湯」の脱衣所です。
とっても清潔な無料の混浴温泉
鶴の湯は無料の温泉で、地元の人や常連さんにより維持管理されていますが、ホテルの露天風呂に匹敵するほどの清潔感。野湯としてはかなり入りやすいです。
ただし鶴の湯は混浴で、わりと市街地からも来やすい場所にあるため、平日でも常に多くのお客さんで賑わっています。入浴客の大半は男性なので、女性は湯浴み着などを持参するとよいでしょう。小屋には女性用の個室の更衣室があり、こちらも非常にキレイに保たれています。
硫黄の匂い立ち込める熱めのお湯
泉質は詳細は不明ながら、黄色っぽい析出物と鼻をつく卵臭がいかにも硫黄泉という感じ。常連さんの話では、鶴の湯の源泉は80度近い高温で湧出していますが、加水されることなく自然に冷まされて湯船まで到達するそうです。そのため湯温は少し高めで、5月中旬の晴天下で45度以上のかなり熱めでした。
鶴の湯の源泉は飲むこともでき、湯船の奥の岩の割れ目のそばには、源泉を飲むための柄杓が備え付けられています。味は硫黄臭がする以外はエグみなども一切なく、まろやかで飲みやすい温泉水でした。
(※注)鶴の湯は、2010年に一人で温泉めぐりをしていた看護師の女性が殺害される事件が起こった場所の近くです。現在は市が防犯カメラを設置するなどの対策をとってはいますが、万が一のためになるべく女性一人での訪問は避け、日中の人が多い時間にいらっしゃって下さい。
鶴の湯
温泉名 | 鶴の湯 |
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住所 | 大分県別府市鶴見霊園そば |
入浴料金 | 無料 |
1977年大阪生まれ。温泉と酒をこよなく愛し、20年近く暮らした東京から、2017年春に別府へと移住してきました。