ドラえもんで埋め尽くされた「だがしやさん」

別府鶴見丘高校と緑ヶ丘小学校の中間くらいに位置する駄菓子屋「だがしやさん」。

 

鶴見丘高等学校の前の道にあるバス停「鶴見病院東口」、お墓の横を数分のぼると辿り着きます。思いっきり住宅街なので迷いやすいですが、がんばって探してみましょう!

赤いのぼりが出ていれば営業中です。

“手描きのドラえもん”がお出迎え

ピンク色のどこでもドアの横、「Welcome!」と手を挙げて出迎えてくれるドラえもんは、なんとも心が和みます。

実はこれ、藤子・F・不二雄夫人も認めてくださった由緒正しき(?)ドラえもんなんです!

おばちゃんの東京の同級生が藤子・F・不二雄夫人と親交があり、そのツテで「子供のためになるなら、絵を描いたままで大丈夫ですよー。どうぞ描いてください」という許可をいただいたそう。

 

奥様とはお手紙のやり取りもしているそう。上の写真は、奥様から送られてきたお葉書です。

「ほら、著作権とかあるでしょう?だから心配してたら、許可をもらったからよかったわ!」と、おばちゃん嬉しそうです。

ドラえもんまみれの「だがしやさん」になった理由

駄菓子屋「だがしやさん」は、「名前つけるの面倒だからそのままで」という理由でつけられたそうです。

オープンしたのは2006年。現在の場所に移転したのは数年前です。

 

ドラえもんを集め始めるきっかけとなったのは、上の写真にあるサンシェードでした。

 

殺風景な店内を何とかしたい、来店した子供が喜ぶようにしたいという思いから、サンシェードを飾り始めたそうです。

 

ちょうどそのころ、ペコちゃんをコレクションしている友人がおり、「じゃあこっちはドラえもんで!」という対抗意識でドラえもんグッズの収集をスタートさせました。

 

少し集まり始めると、近所の人やお客さんなどみんなが持ち寄ってくれるようになり、今では一大コレクションになったと言います。ドラえもんグッズ情報も自然に集まるとか。

 

店内には、ドラえもんがそこかしこに。

 

ドラえもんに紛れて、コロ助の姿も発見なりー!

手書き文字の情報量がハンパない!

入口から始まり、店内の至るところには、おばちゃん直筆の貼り紙・注意書きいっぱいあります。上から下までしっかりと見回しましょう。思わぬところにも発見できるはず。

 

お菓子総選挙・うまい棒ランキング・お店のロングセラー・だがしやさんルール。ひとこと添えられた何気ない言葉に、心惹かれます。商売上手ですね。

 

どこから仕入れた情報なのか、しっかりソースを表記してあるところなんて、流石です!

遠足前は大混雑の真剣勝負!

初めてお店を訪れた日は、ちょうど遠足の前日。「だがしやさん」が最も活気づく日でした。

 

ぶつぶつと呪文のように数字を唱える子供たちでひしめき合う店内。

大人になって「駄菓子屋」をイメージすると、なんとなーく和やかムードで、きゃっきゃウフフ!みたいなドリーミンな想像をしがちじゃないでしょうか?

しかし現実は、まっっったく様子が違います。少しでもお釣りなく最良のおやつを買うための“譲れない戦い”といった風情。子供の本気をビリビリと感じました。

 

レジまで持って行ったものの、消費税の計算が合わずオーバーしてしまう子も多い様子。消費税の計算、ややこしいですよね。

「コレやめにしよか」
「こっちじゃなくてうまい棒持ってきや」

などなど、瞬時に代替品の提案をするおばちゃんの対応が、本当に鮮やかでお見事でした!

 

「おばちゃん全部の値段覚えてんるんで!すごいやろ!!」という言葉に、目をキラキラさせて尊敬の眼差しを送る子供。かっこえぇ、おばちゃん!!!

おばちゃん、やべぇヤツ出た!」と、当たりくじに興奮する子供には、「ほんとやな!やべぇな!!!」と応戦するおばちゃんの姿が印象的でした。

優しさだけじゃ大人になれない!シビアな駄菓子屋の世界

「くじ5回までっていうのは、子供がお金を使いすぎるからでしょうか?」という疑問には、思いがけない返答がありました。

 

「それもあるけど、大人がね……」と苦笑いのおばちゃん。あっ……大きいオトモダチの方がヤリすぎるのが問題なのかぁ……そうかそうか……(遠い目)。

 

「荷物をここに置いていいよっていうのも、優しいですね!」と、ほっこり話を聞き出そうとしたものの、またも思わぬ答えが。

 

「ああ、これもいろいろあってね。だから竹かごに入れる方式にもしてるしねぇ」と、オトナの諸事情を説明されました。

あっ……ああなるほど、そういうこと……。商売って、大変です。

 

ふと目にとまったのは、ざるいっぱいに駄菓子を入れてレジへ持ってきた男の子。10円駄菓子だけで50個くらいありそうにみえます。金持ちだなーーー!と、その様子を眺める筆者。

「1、2、3……27、28……」数え始めたおばちゃんに、「おばちゃんあのなー」と、男の子が身を乗り出し話しかけました。

 

すかさず「声かけたらダメやんか!!わからんくなる」と強い口調のおばちゃん。そうよね、確かに途中で声かけられたら数えられないよね。おばちゃんだって本気なんだなぁ。

なつかしの「妖怪けむり」、新顔の「心霊写真ガム」!

店内の商品は、馴染み深い懐かしのモノから、見たこともない新商品まで盛りだくさん。

 

イカ不足など世相を反映する情報も。

 

こちらは、男の子に人気のペペロンチーノ。パスタにもラーメンにもなるって、スゴイ!!

 

駄菓子だけなく、子供心をくするぐる”おもしろオモチャ”もありますよ!

 

10円ガム、よく買いました。

 

筆者的に、駄菓子屋さんといったらコレ!「妖怪けむり」は今も健在でした。なんだか嬉しい!!

 

「恐怖の心霊写真ガム」!!!!?こんな商品出していいのか!?

怖くて買えない、けど買いたい……。レジまで持っていこうとしたら、カメラマン(びびり)に本気で止められてしまい、購入を断念しました。

まとめ  

ドラえもんがいっぱい、駄菓子もいっぱい!!!!子供にとっては(大人にとっても)夢のような景色が広がる「だがしやさん」。

今ある現金でどうすればいいのか?ベストを尽くす!! という子供たちの一大決心を受け、真剣に対峙するおばちゃんが とてもかっこよく見えました。

 

安いものをたくさん買う子、大きいものをドカンと買う子、大きいのと小さいのを混ぜる子、即決する子、じっくり悩む子、一度選んでやっぱりやめる子、兄弟の面倒を見る子、友達のチョイスにケチをつける子。

みなさんはどのタイプだったでしょうか?

 

ちなみに、5歳児のチョイスはこちら。「きびだんご」がやたらと懐かしい感じです。

 

大人も子供も心の底から楽しめる「だがしやさん」。ドラえもんも、おばちゃんも、いつでも変わらず待っててくれますよ!!!

「だがしやさん」の情報

※現在は月・火がお休み。平日は15:00からの営業です。不定休もあるので、フェイスブックを確認しましょう!

住所別府市緑丘町11組
電話番号090-7391-4339
営業時間平日  15:00~18:00
土日祝 10:00~17:00
定休日月・火 ※不定休あり
駐車場あり
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この記事を書いた人
泥ぬマコ

べっぷる編集長。ビーベップ編集長。フリーランスのライター・編集。夫・娘・犬と一緒に別府へ移住してきました。PR記事や取材記事、キャッチコピーや企画・構成・編集も請け負っています。
ブログ→泥ろぐ http://doronumako.com